【対話体】まっかな上田君 みっつめ


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「あ、上田君降りよ、乗り換えだ」
「うん」
「京葉線って本当に乗り換えが面倒だよね。もう少し便利だったらいいのにな」
「うん」
「あ、周りが明らかに舞浜に行くって人だらけになってきたね。私たちも何かディズニーグッズを身に付けておけばよかったかもね」
「それはちょっと・・」
「ちょっと、なに?」
「恥ずかしいし」
「上田君わかってないなぁ、夢の国なんだからそんなの誰も気にしないの」
「ここはまだ東京駅だけど」
「もうすぐだ!って思い始めたその場所がもう夢の中なの!」
「よくわかんない・・」
「私ね、ディズニーに行くのって高校受験の時以来だから結構久しぶりなんだ」
「そうなん、だ」
「・・・誰といったのって聞かないの?」
「え?」
「聞いてよ、ほら」
「えっと、誰といったの?」
「お母さんとだよ」
「そ、そっか・・」
「あのさぁ、私が馬鹿みたいじゃない。そういう反応やめてくれない?」
「ああ、ごめん。ちゃんと聞いてるんだけど」
「知ってる」
「・・・」
「お母さんさ、私がディズニー行くって話したら物凄く行きたそうにしてたんだよ。
まあ今回はお友達と行くからダメって言っておいた」
「・・・」
「お友達、なのかな?」
「え?」
「え、いや、上田君の事」
「・・・・・・」
「・・・・・・あ、電車来たよ。乗ろ」
「う、うん」

「綺麗だねー」
「うん」
「ちょうど今の時間帯って東京湾と朝日がいい感じだよね。海が見えたらもうすぐ舞浜だって
気分にもなるし」
「それは確かに。あ、観覧車」
「うん、観覧車。乗ったことある?ここの」
「ううん、無い」
「また今度乗ろうか?」
「え、う、うん」
「あ、舞浜着くよ」
「舞浜だ・・」


「着いたねぇ上田君!」
「着いたね。えっと、どっちに行こうか。ランドかシーか」
「私が決めていいの?」
「うん」
「じゃあ、ランドで。こっちだよ」
「あ、待って・・」

「上田君、ボンボヤージュだ、入園する前によって行かない?」
「うん」
「見てこれかわいい!上田君、かぶって見なよ」
「い、いいよ。恥ずかしい」
「だーかーらー、そういうの今日は無し!」
「わ、ちょっ・・」
「・・・・・似合わないね」
「・・・・・・・・・・」
「あははははは!でもなんだか癖になる!」
「・・・・・・・・・・」
「あ、あれ?怒った?」
「別に。俺、これ買う」
「え、ほんとに?」
「うん」
「じゃあ私も同じもの買うよ。お揃いだね」
「・・・お揃い・・」
「見て!どうかな?」
「・・・・・いい」
「え?」
「かわ、いいと思う・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「「(顔、赤い)」」

 

(続)

 

 

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